オルガテック東京 2024

第3回となる「オルガテック東京 2024」。来場は3 ⽇間で 55%増の 40,000 ⼈以上。展⽰⾯積は前回から 30%拡⼤。国内外から初出展 78 社を含む 163 社の参加となりました。

印象に残ったのは、クリエイティブなオフィス発想と、人間工学的アプローチです。

クリエイティブな発想

カリモクは、”なんでも作るよ”をテーマに、ファブリックによるゆるく繋がる。心地よい「色」で訴求するブースで出展。「家具」という商品にとらわれない発想。継続して取り組む国産材の使い方が、シンプルかつ印象的でした。

この展示は1月のケルン国際家具見本市「クリエイションバウマン」を想起させました。バウマンのブースは、美学と音響の専門知識が融合したスタジオ・ベサウ・マルゲールが設計。アコースティック・ソリューションが体験できるHappyな環境展示でした。20年間多くのブースを見てきた中でも美しくバランスが取れたものでした。

HIDAも、温かみあるブラウンにバウマンに近いイエローを使用。タマゴの黄みのような黄は、鬱なモードを吹き飛ばし気分を明るくしてくれる色。今期重要な色で、海外の展示会でもピンク系と並び積極的に登場しています。

『長期にわたるパンデミックや紛争、気候変動によるストレスで、不安障害が世界中で猛威を振う”第2のパンデミック”に直面している:ナショナルジオグラフィック』とも言われます。イエローは、光を反射し気分を明るくする今期重要な色であり、海外の展示会でもピンク系と並び積極的に登場しています。

サンゲツも、色によるシーン展開で見せました。商品が豊富なブランドらしく、それぞれ自社製品で構成し色の効用を訴求していました。

心地よさ

カンディハウスは、木のチップを床に敷き詰め、突板を吊るして展示。ゆらゆら歩く感覚や香り。自然の中からやってきた製品と五感で伝える展示で惹きつけました。アダルは、ウレタン素材を使用したリユース率は78%のこだわりブースを展示。製造メーカーの個性とサステナブルな取り組みを一目で表明。 アウトドアがクロースアップされる中、ニチエスや緑化のブースも目を引いていました。

インテリア関連では、スミノエ・イッテン、川島織物セルコン、東リ、シンコールらが出展。製品訴求型の展示を行い、リサイクル、床材、吸音素材、椅子張りなどで展示しました。

大手オフィス系

&ITOKIは、海外ブランドとのコラボで洗練のコーナーを制作。KOKUYOは駅にチェックインしてシーンを巡るしかけ。UCHIDAは通路で大掛かりな呼び込み。プラスは人を魅了するそれぞれのコーナーづくりで魅せました。

OKAMURAはBuddy Furnitureを出展。身体と一体となる革新的製品をお披露目しました。

家具とオフィスを行き来する居心地系

関家具はクラッシュゲートやエルゴヒューマンなどを展示。ACTUSは吸音パネルも入れたクリーンな緑化オフィス。どちらもインテリア寄りの展示でした。

工学的アプローチ

家具や材の中庸ともいえる照明では、ENDOがサーカディアンリズムを展示しました。OKAMURAの家具から人へのテクノ的なアプローチ。ENDOの照明から人への工学的アプローチ。これからの暮らしづくり。人の負担軽減への人間工学的アプローチによる快適づくりに注目です。