トレンド記事を寄稿しました

Houzzにカラーのトレンド記事を寄稿しました。

メゾン・エ・オブジェ9月展や来年1月のハイムテキスタイル展。これらの情報からカラーの傾向を分析しました。今季は激変です。

ユートピアナウ

現在の困難な状況を忘れさせてくれる、華やかな色がトレンドに取り上げられています。「Color Power(色彩の力)」がテーマになり、色の持つパワーで、静かに家に籠る日々に、少し元気で力を出していこう!という動きが出ています。

未来に向けた新しい色、メタバース時代の「メタ・センシブル(知覚を超えて)」も登場しました。

Houzzの記事はコチラから☞ https://www.houzz.jp/ideabooks/163417956

ボヘミアンスタイル

平和な時代を懐かしむ動きも出ています。70年代のボヘミアン風のポップ柄や幾何学模様。デフォルメされた花模様など、牧歌的で大らかなスタイルも提案されています。

カラーパレットは、グリーンやパープル。そこにモーヴを加え、イエローオークルをアクセントにした穏やかな色です。

家具は、丸みを帯びたぬいぐるみ

家具も丸みを帯びた形状で、激しい柄やシャープな柄はなりを潜めています。色もオフホワイトなどのネップが入るブークレなどのざらざらしないソフトな張地です。

風合いのある白が加わると、空間に息抜き効果がでます。毛がくるくるした、ぬいぐるみみたいな丸みを帯びた家具。ひとたび家に帰ればそんな家具が出迎えて、ホッとさせてくれるようなトレンドです。

ポイントの、色のテクニック

今回は、色が取り上げられています。ここでのポイントの、色のテックニックについてご紹介します。

色彩の力

不確実性の時代には、前向きな未来を約束する「色」が求められます。自然素材やラフな木材の根強いトレンドが続く中に、色の活力が投入されています。表情はポップ。1970 年代と 80 年代のカラフルなヴィンテージ家具の成功や、ミラノとパリで開催されたメンフィスグループのエットーレ ソットサス展の影響も見られます。バーガンディなどの幅広いオレンジがベースです。ここにボヘミアンスタイルで上げた色が加わります。

カレイドスコープ

インテリアで根強い人気を誇るグリーンが、微妙な色合いの翡翠色でクローズアップされました。「Kaleidoscope(万華鏡)」で、青磁に見られるような幅広い色の緑が取り上げられています。万華鏡から覗くような、様々な色が出ています。

色の拡散

夜明けや暁を思わせるような、段階的な色の変化があげられています。これはミラノサローネでムートがグーグルが行った、空間が作りだす心地よさを思わせる提案です。グラデーションは心地よさを生みだします。穏やかで自然の現象に見られるような効果です。

ムートの研究画像は別のブログでご紹介します。

メタ・センシブル

「新しい色」のアイディアです。曲線的なシルエットにバブルガムのような虹色の色調や偏光を組み合わせです。モダンで幻想的な、新鮮なデジタル雰囲気が醸し出されます。

夢のような、透過する光

フランソワ・デルクローは、シンプルで夢のようなオブジェを主役にした空間を示しました。カラーは、パウダー ピンク、アクア、クラウディ グレーなどです。

色はベールに包まれるように透過し薄れた印象です。これに照明の効果を加えると効果的です。不思議なほど美しく夢のように浮かび上がる、Color Design Firmが得意とする空間です。

メゾン ユートピアナウ 画像特に記載ないもの©Atheton

これからの空間は

これからの空間は、クラシックフォルムをスタイリッシュに変化が加わっていくでしょう。居心地の良さをライト質感の色で表現した、モダンでインダストリアルな暖かいインテリア。

ランプシェードの下から漏れてくるような、柔らかく暖かい光。もふもふとしたオブジェのような家具。それらがインテリアをより居心地の良い空間へと変えて、ユニークで親密な雰囲気を作り出すでしょう。