セシリエ・マンツ日本初の展示会

デンマークを拠点に活動するデザイナー、セシリエ・マンツ。その日本初の展示会が開催されています。彼女は数多くのブランドや企業とのデザインコラボレーションがあります。照明、陶器、家具など多岐の作品があり、メゾンでも取り上げられ世界で注目のデザイナーです。

「TRANSPOSE 発想のめぐり」展

展示は、セシリエの体験、思想、感覚、創作がリアルに感じられる形で行われました。アトリエや自宅から彼女自身がセレクトした仕事道具や試作パーツ。それらがテーマごとに展示されました。

興味深い日本の陶芸

セシリエの両親は陶芸家です。陶芸家の両親に連れられて初めて訪れた「有田の記憶」が展示されました。中には有田の川で拾ったという思い出の品の展示もありました。

日本的な桶や升と思われるものもあり、日本のものづくりへの傾倒が感じられます。いつも思った色を持ち帰りコレクションしているそうです。スタジオに集めているというColorのインスピレーションのモノたちは、バスケットに入れて展示されました。中にはピンクの日本のゴム手袋が、帯締めなどと入っていました。

日常品に見出す機能美

彼女の作品には機能美があります。今回特に感じられたのは、身の回りの日常品に美を見出し追求する姿勢でした。その背景を今回垣間見ることができました。角度やアールをとことん追求し、試作していました。

スタジオでいつも使っている道具の展示。そこから発想した升に取手を付けたような形の道具箱もありました。長いのは、窓を閉める時の道具。先に手作りのフックがつけられています。

グレーのスタディ

グレーは色でないゼロの色と語っています。微妙なグレーの試作板が展示されていました。マルニの製品にも、微妙なグレーの色が2点あり、その引き立て役の鮮やかな色も加わっています。

レセプション

マルニ東京では、レセプションも開かれました。そこではマルニのアートディレクター、深沢直人氏が協業作業の発端についてなど話されました。