伝統と革新、クリスチャンフィッシュバッハ

クリスチャンフィッシュバッハ200周年記念の年、銀座能楽堂で発表会を開催されました。

クリスチャンフィッシュバッハは、家族の絆を特に感じさせる革新に満ちたカンパニーです。お祝いムードも満点に、集まった人々に祝福され新作を披露する。こんな幸福な時を世界中の支社のスタッフやお客様と共有できる会社は、そう多くはないでしょう。

スイス東部で農夫の子として育ったクリスチャンフィッシュバッハ1世は、その地の綿織物を集めて市場で売り、刺繍を施した製品で他との差別化を図りながら発展を遂げ、4世はニューヨーク7番街で学んだ経験をもとに、オートクチュール界との結びつきを強めてファショントレンド性をもつ企業へと成長させました。

5世の代では、ファションからホームテキスタイルへと事業の核をシフトさせ、グローバル企業へと成長を遂げていきます。

6世は、セールスマネージャーとして東欧や旧ソビエトとの取引を拡大させ、現CEOのマイケル・フィッシュバッハさんは中国語も操り、アジアンマーケットを発展させています。

日本にも住んでいたマイケルファミリー。『自転車で街を周るのが楽しみだった」と話す、アクティブで気取らない生活ぶりは、リアルな上質の暮らしを楽しむブランドのイメージそのものです。

マイケルさんの奥様のカミラさんがクリエイティブディレクターに就任されてからは、高級で高品質なありかたはそのままに、フレッシュでアットホームなフィロソフィーをブランド創りに織り込み、若い層にも共感される新鮮な色づかいやデザインを取り入れています。革新とチャレンジを続けるこの企業の強力なクリエイターとなったカミラさんは、当時はまだ目新しかったリサイクルの考えをファブリックへと発展させ、ビニュ―も世に送り出されました。

2019年のミラノサローネ中に盛大に開催されたパーティ会場では、「絶えず探求し続ける」という文字が、添えられました。

ミラノでの祝典に続き、日本での発表会は開催されました。

伝統と革新。よく耳にする言葉でありますが、代々に渡るこの企業理念の実践こそが、今も私たちを熱くする作品の源でしょう。