チベット族の自治州、世界自然遺産 九寨溝(キュウサイコウ)
世界自然遺産
ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されている九塞溝(キュウサイコウ)は、中国四川省北部の自然保護区にあります。
この地区はジャイアントパンダの生息地としても知られています。成都にはパンダの飼育を行う動物園があります。びっくりのパンダエピソードについては、成都 パンダ動物園編でご紹介してます。
九塞溝は、カルスト地形の淡水の湖水棚田が見どころです。九塞溝の魅力は何といってもその青の色。周囲の木々や湖底の倒木と織り成す美しさでしょう。
青く澄んだ棚田
石灰質の山から流れ込んだ炭酸カルシウムが沼底に沈殿し、透き通った水がコバルトブルーに輝きます。湖底に沈んだ倒木にも石灰岩が付着して、朽ちることなく、神秘的な景観を作り出します。
水は可視光線のうちの赤い光を吸収する性質のため、青く見えます。深いと反射光が減って、絶妙な青のグラデーションになります。湖底からは200種をこえる藻類の緑が透けて見えます。それらがあいまって、絶景となります。
扎如寺
九塞溝の頂上付近にある黄龍寺は、黄龍古寺と黄龍中寺という二つのお寺からなっています。いずれも明代の建設ということで、今から4000年前の建立です。異なる宗教のお寺も近くにあり、長らく共存の歴史をたどっていたことが感じられます。
九塞溝には、いわゆるチベット仏教寺院、実際はボン教の寺院もあり、ポン教のタルチョーと言われる祈祷旗が見かけられます。こちらはチベッド族集落でご紹介しています。
石灰棚は他でも見られます。世界で最初の自然遺産のイエローストーン国立公園にもみられ、こちらはワイルドで乾いた景観です。すぐそばの素敵なロッジにも宿泊しました。そちらの模様はイエローストーン国立公園編でご紹介します。
九塞黄虎空港
飛行機が飛ばず、空港で一日ごろごろ待ちました。
九寨黄龍空港は気象条件が悪く、中国一遅延・欠航の多い空港で、刻表通りに飛べば幸運といわれるくらいだとか。
現地のガイドさんは結構テキトーです。
観光をしてる間にバスをまた貸ししたりします。ガイド同士でお客を交換したりもします。物凄く混んでいるので迷子がでると他のグループに伝言し、見つけたら連れて来てなどとなります。
成都で一緒になった夫婦が観光中『帰りの便が心配』というのでチケットを見てあげました。日本人としては信じられませんが、後30分で出発予定!二人を連れガイドさんの所に飛んでいきます。
『あー大丈夫』。お二人は日本に着いてからも乗り継ぎ予定になっていましたが、搭乗時刻を過ぎても観光は続きました。
世界は広い。ココは、飛んだだけでもよかったと思う場所です。